調停離婚
調停離婚の相談事例
調停離婚は、裁判所が関わってきますので、多くの方がなんとなく尻込みしてしまうかと思います。ここで、一つ調停離婚の相談例をご紹介します。
調停離婚の相談事例
葉子さんは、25年連れ添った夫と離婚したいと思いました。特に夫に不貞行為等の離婚原因があるわけではありませんが、毎日けんかも絶えず、わがままで自分勝手な夫に愛想がつきてしまったのです。子育ても終わり、この先、この夫と二人で老後を送る自信がなく、離婚して、再出発したいと願ったわけです。所が、離婚の意思を夫に告げると、夫は、怒り出したり、はぐらかしたりで、まともな話し合いができません。調停申立てができるとは聞いてはいたのですが、一人でできるか自信もなく、費用の事も気に掛かっていました。弁護士さんにも相談しようと思いましたが、費用も高いと聞き、どうしようかと悩んでいるうちにずるずると時間が経ってしまっています。
調停申立て
双方で話し合いがつかない場合、調停に進むしかありません。
調停申立て手続きは、そんなに難しいものでなく、十分、ご本人でできます。申立書はチェック様式になっており、記載例もあります。先ずは、申立ての趣旨である円満調整(婚姻継続のための話合いを希望する)か、夫婦関係解消(離婚するための話合いを希望する)のどちらかを選択します。そして申立ての動機をチェックします。
調停離婚では、協議離婚と同様で、“別れたい理由は何でも良い”わけです。
当事者が納得するかどうかが問題となります。費用は調停申立書に貼る収入印紙:1200円、呼出時に使用する切手代:800円合計:2,000円ほど
調停前の仮の処分の申請
また、必要があれば、調停申立て時に、「調停前の仮の処分の申請」をしておくべきでしょう。これは、離婚調停で話合われている間に、相手が財産を勝手に処分する事を防いだり、“とりあえず生活費〇円払いなさい”等の離婚調停のために必要な処分をとってもらう事です。
離婚調停
申立て後、約1ヶ月で、双方に呼出がきて、調停が始まります。学識・経験のある調停委員が当事者の言い分を聞いたり、相手に伝えたり、アドバイスをしてくれたりします。お互いの歩みよりを図ってくれるわけです。法廷ではなく、調停室で、テーブルを挟んで話合いが進められ、当事者は別々に呼ばれますので、自由に発言していいのです。
20日~1ヶ月ぐらいの割合で、調停が行われ、平均で半年~1年ぐらいかけて話し合われ、最終的に話がまとまり、調停調書が作成された時、離婚が成立します。